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15. どんなお仕事?・訪問看護師の鈴木さん

自宅で終末期を過ごす患者に寄り添う訪問看護師。患者が望む最期を終(つい)の棲家(すみか)で実現できるよう、使命感を持って日夜汗を流しています。医和生会コスモス訪問看護ステーションの訪問看護師・鈴木津加砂さん(24 )の一日に迫りました。


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● 患者の様子の情報共有
「薬の飲み忘れはなかった?」「胸の音はきれいで良好でした」「お昼はお茶碗三分の二ほど食べていた」―。午前8時半すぎにミーティングが始まると、前日訪問した患者の様子について情報交換します。前夜、携帯電話での緊急対応係だった鈴木さんは、夜間にあった通報内容を報告。患者の経過記録をタブレット端末で見つつ、メモを取ってスタッフと情報を共有します。「出勤する時から患者さんのことを考えている」という鈴木さんの仕事は、こうして始まります。


● 訪問先で検査、会話
鈴木さんは3月15日のこの日、午前2軒、午後1軒を訪問。午前9時20分に軽自動車に乗り込みます。25分ほど車を走らせ、1軒目の家に到着。血圧計や体温計、保護テープ、無菌の手袋などの道具をいっぱいに詰めたカバンを肩に背負い、玄関前へ。「看護師モードのスイッチが入る」というインターホンを押し、明るく「おはようございます」。家族に迎えられて居間に入り、いすに腰掛けている患者と笑顔であいさつを交わします。体温や血圧を測るほか、何気ない会話を通して表情からも健康状態を察します。カリウムの摂取制限を考慮して「みかんなどを食べる量を減らした方がいい」と食事面のアドバイスも。「今日も元気ですね」と声を掛けると、患者もにっこり。30分ほど滞在し、次の訪問先に向かいます。



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● 「患者とじっくり寄り添いたい」
鈴木さんは2013(平成25)年に准看護師の資格を取得。医和生会に入職して外来診療で1年間働きましたが「長く看護師として働くためにキャリアアップを」と、正看護師を目指すことを決意。看護学校に再入学して2年間の寮生活の末、2016(同28)年3月に正看護師となり、医和生会に復帰しました。「病棟看護師は一日に7、8人を看るため、患者と一緒に過ごせる時間が短い」と鈴木さん。「患者とじっくり寄り添いたい」と、訪問看護師の道を選びました。


● 家族との会話も大事に
この日の2軒目では、両足に低温やけどを負った患者を処置。一人で介護する患者の家族から「必要なことがあれば何でも言って」と見守られながら、両足をお湯で洗って薬をぬり、傷を覆うラップがよれないように工夫して対処しました。家族と前日の白熱したワールド・ベースボール・クラシックやドラマの話題で盛り上がり、コミュニケーションも大事に。「明日も来ます」と玄関を出て、正午前に事務所に帰りました。


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● 患者に寄り添う大変さ
365日24時間対応する訪問看護ステーション。月8回担当する夜間の緊急対応係の日には、時々深夜患者宅へ向かうことも。携帯電話を枕元に置いて眠り、かつては着信音の「英雄ポロネーズ」が鳴った瞬間にドキッとしていたといいます。「今では慣れました」というも、患者に寄り添う使命を実現することは大変。これらを乗り越えるモチベーションはー。

● 初めての看取りで感極まり涙
鈴木さんは去年12月、初めて患者の看取りに立ち合いました。容体が急変しても処置を望まなかったその患者。荘厳な雰囲気に包まれ、家族8人に囲まれた自宅のベッドで静かに息を引き取りました。鈴木さんは「その患者は最後のエネルギーを振り絞って、長女のなれ初めを孫に伝えていました。人生を振り返り、家族に感謝の言葉を告げていた」と、当時を振り返ります。涙を流す家族から「お父さんの希望がかなえられた」と言われた時、鈴木さんは涙が込み上がりました。大切な人生の終末期を支えることができた―。これまでの苦労が報われたと思える瞬間でした。


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● 臨機応変にできる訪問看護師に
午後3時半、鈴木さんは午後の訪問看護から帰ってきました。パソコンにこの日看た患者の様子を入力し、翌日の準備に取り掛かります。「今日は患者の低温やけどの処置もうまく工夫できた。でも、もっと臨機応変に対応できる訪問看護師になりたい」。この日も楽しく患者と会話できたという鈴木さんは午後5時半、夜間対応の携帯電話を担当の同僚に託して家路につきました。

【関連記事】
「どんなお仕事?・介護士の小幡さん」2017年3月8日投稿: http://ymciwakikai.blog.fc2.com/blog-entry-134.html

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