障がい児育児 孤立から脱却 ・「平連携の会」で事例発表

いわき市平地区の医療、介護福祉関係者らが交流する「平在宅療養多職種連携の会」が15日夜、同市の医和生会山内クリニックの会議室で開かれました。障がい者福祉に関わる3人が事例発表。障がい児育児に悩む母親が家族会を通して救われたケースや、管理栄養の改善の体験を通し、参加者は障がい者へのケアについて理解を深めました。

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● 参加者約40人が情報共有
いずれもいわき市の社会福祉法人いわき福音教会「エデンの家」の児童発達管理責任者の田仲左知代さん、同教会「福祉サービス事業所『つばさ』」の管理栄養士の加藤すみ子さん、NPO法人「地域福祉ネットワークいわき」の北部地域相談支援員の川崎浩二さんが講話。医師、歯科医、薬剤師、看護師、介護支援専門員(ケアマネジャー)、市職員ら約40人が聴講しました。

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↑家族の会とのつながりを機に支援の輪が広がった事例を紹介した田仲さん(左)

「エデンの家」は、障がい児の相談や放課後デイサービスなどに取り組む福祉施設。田仲さんは「はじめまして ぼくたち、わたしたちエデンに通っているものですが~症例を通して」と題し、2人の障がい児の支援事例を紹介しました。生後から1歳3カ月にかけて、体重が増えず、喘鳴(ぜいめい)、発熱、誤嚥(ごえん)性肺炎などが続いた2歳男児の事例では、育児に悩む母親が、障がい児家族の会「スマイル リボン」と出会ったことを機に支援の輪が広がり、精神的にも救われた話を披露。男児の両親はともに看護師で、母親は病院から「看護師だから知っているでしょ?」という雰囲気を感じて相談できず孤独になりましたが、インターネットで「スマイル リボン」を知り、病院から得られなかった情報や支援を受けます。田仲さんは、孤独に悩む家族を救うため、医療機関や支援センターなどの連携システムが機能することの必要性を訴えました。

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↑「食べる」喜びの大切さを話す加藤さん

「食べることは生きること!~あなたは最後の晩餐に何を食べますか?」と題して講話した加藤さんは、介護保険制度が始まった2000(平成12)年当時、おかずとご飯をかき混ぜ、栄養さえ与えれば良しとした食事の形態と介助方法に疑問を持ちます。食事改善を進めるうち、食事を残す人が減り、食事介助する人の意識が変わった事例を紹介。「しゃべれるなら」と、2年間も鼻から管で栄養を摂取していたお年寄りを口と舌で食事を楽しめるようにした、多職種連携のケアも語り、「食べてもいいの?」と言ったお年寄りの喜びが印象的だったと振り返りました。末期がんの患者に食べたい食事を尋ねると、アイスやそうめんなど栄養になりにくい物が返ってくるといいます。加藤さんは「食事イコール栄養と思っていたけど、栄養にならなくても満足させることが大切なんだろうか…。未だに答えを出せていない」と、管理栄養士ならではの葛藤を話し「家族も巻き込んで、みんなで考えていきたい」と呼び掛けました。

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↑ 障がい者福祉の制度やサポートについて紹介した川崎さん

川崎さんは「いわき障がい者相談支援センターってどんなところ?」と題し、制度や行政サポートなどについて語りました。「障がい」の手帳については、「身体障害者手帳(1~7級)」「療育手帳(A・B)」「精神保健福祉手帳(1~3級)」の3種類を解説。障がい福祉ならではのサービスでは、外出時の介護を提供する「行動援護」、視覚障がい者向けの「同行援護」、「就労移行支援」など5つを説明しました。さらに、いわき障がい者相談支援センターの体制について、今年4月からNPO法人「地域福祉ネットワークいわき」に委託されて、5地域の地域包括支援センター内に設置されたことを紹介、「地区保健福祉センターと包括支援センターが連携し、よりスピーディーな支援ができる体制をめざす」と話しました。

● 9月21日にアリオスで「平在宅療養多職種連携のつどい」
秋にいわき市のいわき芸術文化交流館「アリオス」で開催予定している「平在宅療養多職種連携のつどい」の日程が、9月21日に決まったとの報告がありました。平地区の医療、福祉関係者を中心に広く参加を募り、連携をより広げていきます。

【関連情報】
<SMILE RIBBON(スマイル リボン)>
田仲さんの事例で紹介されましたいわき市の重症心身障がい児(者)と家族の会「SMILE RIBBON(スマイル リボン)」のご紹介です。相談する方が分からず、悩んでいらっしゃる方は、一度ご連絡を取られてみてはいかがでしょうか?事例で登場したご家族が救われたように、アドバイスがいただけるかと思います。
ホームページ:http://smileribbon.com/
フェイスブック:https://www.facebook.com/%E3%82%B9%E3%83%9E%E3%82%A4%E3%83%AB-%E3%83%AA%E3%83%9C%E3%83%B3-717543591669026/

<エデンの家>
ホームページ:http://edennoie.i-fukuin.com/index.php

<いわき市の障がい福祉の相談窓口>
市のホームページ:http://www.city.iwaki.lg.jp/www/contents/1001000000036/index.html

【関連記事】
「多職種連携教育の重要性を訴えるいわき明星大看護学部の小林教授のインタビュー」 2017年6月15日投稿:http://ymciwakikai.jp/blog-entry-210.html

<平在宅療養多職種連携の会>
「3月・記事中に「連携の会」の説明も」 2017年3月17日投稿:http://ymciwakikai.jp/blog-entry-141.html

「4月・ケアマネ事例発表」 2017年4月21日投稿:http://ymciwakikai.jp/blog-entry-167.html

「5月・福島県初の外出ケアの事例も」 2017年5月19日投稿:http://ymciwakikai.jp/blog-entry-188.html

「亡くなった患者のケアや生き方を振り返る『デスカンファレンス』」 2017年5月16日投稿:http://ymciwakikai.jp/blog-entry-185.html

<医療、福祉関係者がケアの悩みを相談し合う「ケアカフェ」>
「いわき市で初開催」 2017年6月12日投稿:http://ymciwakikai.jp/blog-entry-205.html

<障がい者福祉>
「事例発表した加藤さんが携わり、障がい者の働く場にもなっているカフェ「晴レル家」 2017年3月28日投稿:http://ymciwakikai.jp/blog-entry-147.html


【いわき市地域包括ケア推進課による今回の「連携の会」レポート】



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