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421. 口腔ケア活動、冬期間の共同生活計画など報告・「小川・川前地区中地域ケア会議」

いわき市の中山間地域の小川・川前地区中地域ケア会議(※1)がこのほど、同市の小川支所で開かれました。介護予防を学ぶ「小川寺子屋」や、歯科医院が無い川前地区での口腔ケア活動、区長・民生児童委員の困り事アンケート結果などが報告されました。一人暮らしのお年寄りを地区内のレクリエーション宿泊施設「鬼ケ城」で冬期間一緒に生活させる計画の経過が報告され、長期間家を離れる課題や、早急な受け入れ体制の構築を求める声などが委員から出ました。

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※1 中地域ケア会議とは?
医療・介護・予防・住まい・生活支援の発展へ住民が支え合う地域づくりをめざそうと、国は2015年4月、市町村の努力義務として「地域ケア会議」の設置を法制化しました。これを受けていわき市は同年、「個別ケア」、「小地域ケア」、「中地域ケア」、全市レベルの「市地域包括ケア推進」の計4層の会議でつくる「いわき市地域ケア会議」を設置(★)。「中地域ケア会議」は全市レベルと学校区・行政区レベルの間の中間層に位置し、地区保健福祉センターが主催。市内には7地区ごとに設置されています。


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● 委員計16人
小川・川前地区はいわき市の北西に位置する中山間地域で、それぞれの現在の高齢化率は小川地区で34.98%、川前地区で46.08%。本年度の中地域ケア会議の委員は小川地区が11人、川前地区が5人(※2)。今年1回目の会議は9月27日に開催されました。

※2
小川中地域ケア委員 (640x443)

● 小川寺小屋 卒業生が運営の手伝い
事務局から3年目になる小川地区の「小川寺子屋」(※3)の報告がありました。本年度は4月13日に開講し、男性5人、女性21人の計26人が参加。参加者の年齢は61~89歳で平均は70.76歳。年間20回のプログラムで「医療」「理学療法」「作業療法」「言語・聴覚」「管理栄養」「歯科衛生」の6分野から専門職講師を招き、介護予防を学んでいます。9月の調理実習の講座では「小川寺子屋」の卒業生5人が手伝いをしたといい、介護予防知識を身に着けた住民が少しずつ運営に携わっていると伝えられました。

※3 小川寺子屋のフェイスブックページ
https://www.facebook.com/%E5%B0%8F%E5%B7%9D%E5%AF%BA%E5%AD%90%E5%B1%8B%E9%81%8B%E5%96%B6%E5%A7%94%E5%93%A1%E4%BC%9A-1086981658041331/

● 積極的に口腔ケア活動 
歯科医院がなく口腔ケアが懸念される川前地区での活動報告では、地区敬老会(10月15日開催)でパンフレットと歯ブラシを配布して啓発する計画が伝えられました。つどいの場でも健康相談を行って歯科受診の状況を問診して回っており、ケアが行き届いていない場合は受診を勧めているといいます。そのほか、歯科衛生士による口腔ケア教室(10月1日開催)、歯科医師が無料歯科検診も行う講話(11月30日開催)で啓発します。つどいの場で健康相談を行う委員からは「歯科検診に半年に1回行っている人もいれば、30年間入れ歯を入れたままにしている人もいた」と口腔ケア意識の大きな差を指摘。外出困難者の口腔ケアを懸念する委員は、地区に訪問できる歯科医を調べて周知しケアに結びつける仕組みづくりが必要だと提案しました。

● 小川地区の住民代表者に聞いた「住民困り事アンケート」結果
今年2月に小川地区の区長と民生児童委員を対象に行った困り事に関するアンケートの結果も報告されました。37人が回答。「小川地区の住民の困り事は?(複数回答3つ)」の問いで、多かった上位3つの答えは「公共交通」(18件)、区長や民生児童委員の「後継者問題」(17件)、「医療・介護」(12件)。「区長・民生児童委員として、日ごろの活動で特に困っている事は?(複数回答2つ)」の質問で多かった答えは、「後継者がいない」(14件)、「高齢者独居世帯など見守りの必要な世帯の増加」(13件)、「空き家や空き地の増加」(13件)、「地区行事の参加者が少ない」(12件)。「地区活動を活発化させるには?(複数回答2つ)」では、「住民一人一人が普段からの近所付き合いや隣組活動に参加する」(20件)、「住民一人一人が地域づくりに関心を持つ」(17件)、「地域活動のリーダー育成」(12件)の回答が上位を占めました。

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● 冬期間に「鬼ケ城」で共同生活へ 課題も見つかる
川前地区の小地域ケア会議を兼ね、住民代表や消防団、事業所など約50団体でつくる「川前地区高齢者等支援ネットワーク連絡会」で検討している「鬼ケ城」(※4)での生活拠点作りの経過報告も、連絡会事務局の地域包括支援センター職員から伝えられました。高齢化率46%の中山間地域で、医療・介護サービス、交通手段、社会参加の機会などが著しく不足し、特に冬期間は生活維持が困難となるため、地区内の「鬼ケ城」に住民が身を寄せて冬期間生活できないかと検討が始まったいきさつを振り返り。つどいの場の参加住民から「冬場に家を空けたままにすると、水道管が破裂する」「介護施設ではないので、要介護者はどうするか」といった課題の声も聞いたとも報告。「鬼ケ城」の受け入れ体制が整う必要性があり、住民アンケートも取りたい意向が示されました。川前地区の委員は「鬼ケ城は距離的に地区の中心地にあり、大きな運動場が集約され、入浴、宿泊設備も整っている。地区住民は誰でも行ったことがある」と説明。ほかの委員からは「早く取り組まないと、川前で暮らしたいのに引っ越さねばならない住民も出てくる」「介護が必要になった住民は施設に行くイメージが強く、鬼ケ城で生活する想像ができずに抵抗ある人が多い。生活体験をさせた方がいい」という意見も出ました。

※4 鬼ケ城ホームページ
http://onigajo.com/

● その他
そのほか「小川・川前地区介護支援専門員交流会」での薬剤師の講義や、市社会福祉協議会による小川、川前両地区の住民支え合い活動づくり(※5)の報告、「第8次いわき市高齢者保健福祉計画」(※6)に記載された両地区の計画の説明もありました。

※5 住民支え合い活動(市社会福祉協議会のホームページ)
市内各13地区の住民支え合い活動第2層協議体の会議が報告されています。各地区で生活の困り事やそれを解決する地域資源が掘り起こされ、前回の第4回の会議では今後の運営主体が議論されました。
http://www.iwaki-shakyo.com/2018/09/28/2012.html

<補足>
「平地区の第2層協議体第4回会議の様子。『第2層協議体って何?』という方にも分かるように説明が書かれています。このような感じで市内13地区で議論されています」 2018年7月7日投稿:http://ymciwakikai.jp/blog-entry-512.html

※6 第8次いわき市高齢者保健福祉計画(いわき市ホームページ)
3年ごとに市が策定している医療や福祉に関する計画です。今回の中地域ケア会議では事務局から、市内13地区の課題や取り組み目標が書かれた第6章「地域別計画」を閲覧しながら説明がありました。
http://www.city.iwaki.lg.jp/www/contents/1001000000155/index.html

【地域ケア関連記事】
18年度:http://ymciwakikai.jp/blog-category-39.html
17年度:http://ymciwakikai.jp/blog-category-35.html

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